ペインクリニックと整形外科の違いと連携
2010/01/31
どちらも痛みを伴う疾患を対象とする点では患者さんが重なることも多いです。ただし、ペインクリニックがさまざまな痛みを軽くして、患者さんを苦痛から解放してさしあげるのを第一の目的とした医療なのに対して、整形外科は筋肉、骨、関節、神経などが外傷、病気などでおかされた機能回復(その中に痛みも含まれます)を目的とした医療であることが大きな相違点だと思います。ペインクリニック医の多くは麻酔科を経験して、そのなかの痛みの治療に興味をもつ人たちがなる場合がほとんどです。麻酔の本質は手術の痛みを患者さんに感じさせないことです。そのような理由から、ペインクリニックの主な治療手段である神経ブロック法の多くは、ほとんどが麻酔医が考えだしたものです。従ってペインクリニックの治療方法は、①神経ブロック治療(硬膜外ブロック、星状神経節ブロック、そのほか多くのブロック法があります)②薬物治療(消炎鎮痛薬のほか、慢性痛や神経痛にはさまざまな薬を使用します。これらも麻酔医が通常の鎮痛薬以外にさまざまな痛みに効く薬の知識や経験が豊富なためです)。一方、整形外科医は上記した様な疾患を診断し、主に手術で治します。手術が必要なければ、リハビリテーションや内服薬で保存的に治療します。整形外科の医師はおしりの部分から刺入する仙骨部硬膜外ブロックはよく行いますが、それ以外のいろいろな神経ブロックは普通行いません。もし、いろいろな神経ブロックを行う整形外科の先生がいたとすれば麻酔科やペインクリニックで研修された経験をお持ちの方だと思われます。その逆でペインクリニック医に整形外科手術はできません。
すなわち、簡単に言えば、ペインクリニックは神経ブロックを主な治療法として痛みを治療する医療(もちろん痛みが取れれば、体動、歩行などが楽になり結果として体の活動機能は改善します)。整形外科は手術を主な治療法とし、その必要がなければ保存的に治療して筋肉、骨、関節、神経の機能を回復させる医療と考えてほぼ間違いはないと思います。もちろんペインクリニックでも神経ブロックの必要がなければ内服薬等で保存的に治療しますが、ペインクリニックを受診する患者さんの多くはリハビリや鎮痛薬の効果がまずない激しい痛みや神経痛の患者さんが多いことから、神経ブロック治療が主体とならざるを得ないこともあります。
ただし、神経ブロックですべての痛みを取り去ることは不可能です。そのような場合、入院しての完全な安静、あるいは手術などが必要な場合が必ず出てきます。私のような入院施設を持たない診療所のペインクリニック医は信頼できる入院可能な病院と手術に熟練の腕を持つ整形外科医との連携が不可欠なのです。幸い私は信頼するに十分な診断能力と手術の腕を持つ整形外科医と連携していますので患者さんを安心して紹介できます。
すなわち、簡単に言えば、ペインクリニックは神経ブロックを主な治療法として痛みを治療する医療(もちろん痛みが取れれば、体動、歩行などが楽になり結果として体の活動機能は改善します)。整形外科は手術を主な治療法とし、その必要がなければ保存的に治療して筋肉、骨、関節、神経の機能を回復させる医療と考えてほぼ間違いはないと思います。もちろんペインクリニックでも神経ブロックの必要がなければ内服薬等で保存的に治療しますが、ペインクリニックを受診する患者さんの多くはリハビリや鎮痛薬の効果がまずない激しい痛みや神経痛の患者さんが多いことから、神経ブロック治療が主体とならざるを得ないこともあります。
ただし、神経ブロックですべての痛みを取り去ることは不可能です。そのような場合、入院しての完全な安静、あるいは手術などが必要な場合が必ず出てきます。私のような入院施設を持たない診療所のペインクリニック医は信頼できる入院可能な病院と手術に熟練の腕を持つ整形外科医との連携が不可欠なのです。幸い私は信頼するに十分な診断能力と手術の腕を持つ整形外科医と連携していますので患者さんを安心して紹介できます。
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