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【大分市・顔面】大分・顔面痙攣

痛みの相談と治療

痛みの疾患ではありませんが、よくみられる疾患です。顔面片側の表情筋に不随意に筋の攣縮が生じます。疲れたときなどにおこる眼の周りだけの筋の攣縮ならば一時的なもので短期間に自然に消失することが多いですが、顔面痙攣は顔の片側全体に起こり自然に消失することはまずなく、段々ひどくなってゆくことが多いです。症状はまず眼のまわりの痙攣からはじまり口の方へ広がり、さらに顔面全体に痙攣が起こります。また初期は発作的に短時間出現していたものが段々と持続時間が長くなってゆきます。
患者さんは人に痙攣を見られているとの精神的苦痛を感じ、また重症の場合は運転、文章を読むなどに困難を伴うようになり、そこまでなると相当の精神的ストレスを感じます。
原因は顔面神経が脳の奥で動脈に触れてその圧迫で痙攣が生じます。
治療法としては、テグレトール、リボトリールなどの内服が軽度のものには効果を発揮しますが、中等度以上になると効果が落ちるか全く効果はありません。その他にボツリヌス毒素(ボツリヌス菌が産生する筋肉を麻痺させる毒素です)を痙攣を起こす筋に少しずつ注入する方法があります。効果は十分ですが、3~4ヶ月するとまた段々と痙攣が起きてきます。その時には再度ボツリヌス毒素を注入する必要があります。これを繰り返して日常生活を楽に送っておられる方がかなりいらっしゃいます。また、ジャネッタの手術といって脳で血管に圧迫されている顔面神経を血管から圧迫解放する脳外科手術があります。圧迫がとれれば100%顔面痙攣が治癒するはずですが、実際は成功率は80%程度です、その原因は圧迫がとれても顔面神経自体が長期の圧迫で過敏になっており、そのため痙攣がおさまるのに手術から数か月かかったり、また手術しても効果がない場合がでてくるのです。