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【大分市・三叉神経痛】大分・顔の激痛 三叉神経痛 電撃痛 

痛みの相談と治療

 顔面の知覚、痛みを感じるのは、脳神経のひとつである三叉神経です。よく顔面神経痛ということばを聞くことがありますが、顔面神経は知覚、痛みには関係しておらず、顔面の筋肉を動かす運動神経なので、顔面神経が痛むことはありません。三叉神経は読んで字の如く三叉に分かれた神経で上からⅠ枝(眼じりより上側)、Ⅱ枝(眼じりより下~口角より上側まで、上顎含む)、Ⅲ枝(口角より下側、下顎含む)と呼ばれています。痛みは激烈で発作的に短い痛み方(電撃痛)が特徴です。原因は頭蓋内の三叉神経が孔を通る時に血管に圧迫されて痛みが生じます。三叉神経痛の痛みのきっかけとして、痛い部分の皮膚をさわる、歯磨き、髭剃り、物をかむ、話すなどが引き金となります。また痛みがしばしば歯肉に生じるため、虫歯と間違えられて抜歯する場合も多いです。
 治療は薬物療法としてはテグレトールというてんかんの薬が効果があります。しかしこれが無効な場合もあり、またふらつきの副作用が強い薬でふらつきのため服用できないことも多いです。さらにテグレトールは薬疹を生じやすい薬物で注意が必要です。
 その場合エチルアルコールによる神経ブロック法(神経破壊法と呼ばれます)が行われることが多いです。局所麻酔薬による神経ブロックと異なり、アルコールはかなりの長期間(半年~2年)痛む神経を一種殺した状態にして痛みをとります。実際の神経ブロック法としては、目より上の額の部分の痛みには眼窩上神経ブロック、眼の下の頬の部分の痛みには眼窩下神経ブロック、下顎の痛みにはおとがい神経ブロック、眼窩下神経ブロックで効果がなくもっと痛みの範囲は広ければ上顎神経ブロック、下顎や下顎の歯肉部の痛みには下顎神経ブロック(私は合併症の可能性を考えて上顎、下顎神経ブロックは局所麻酔薬で行っています。何回かのブロック回数が必要ですが多くの患者さんで痛みは段々軽減してゆき局所麻酔薬のブロックは患者さんには好評です)、さらに三叉神経痛が複数の枝に及ぶ広範な痛みの場合はもっと脳に近い部分で行うガッセル神経節ブロックなどが適応になります。ガッセル神経節ブロックは通常レントゲン透視下で行われます。いずれにしろ神経ブロック療法はこれらの手技に精通したペインクリニック医しかおこなえません。
 また手術療法としては頭蓋内で圧迫されている血管と三叉神経を離して圧迫解除を行う手術(ジャネッタの手術と言います)、またガンマナイフという放射線療法も試みられています。