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【大分市・腰・ヘルニア】大分・椎間板ヘルニア・ブロック注射

痛みの相談と治療

 腰椎椎間板ヘルニアは加齢、腰に対するストレスなどにより椎間板に裂け目が入り、中の髄核が飛び出して神経根(脊髄からでる神経の枝の根本で多くは下肢の神経となる)を圧迫して、腰痛や下肢神経痛を引き起こします。痛みは多くはまず腰痛から起こり、次第に下肢の神経の痛みやしびれが出てくることが多いです。治療法は、以前は痛みが取れない場合は比較的早期に手術でヘルニアを摘出することが多かったのですが、手術しても再度椎間板ヘルニアが起こる場合が結構多いことや、近年MRIの進歩で、ヘルニアが段々消失したり小さくなることがわかってきて、現在では手術の頻度は相当少なくなっています。ただし、多くの場合、発症後ある程度の期間、腰~下肢にかけて痛み(腰痛、下肢神経痛)が続き、またそれは消炎鎮痛薬(ロキソニンなど)がほとんど効かない場合も多く、腰部牽引などのリハビリも効果がない場合が多く、痛みに悩まされ仕事や日常生活が障害されることも多いです。
 そのような場合に、腰部硬膜外ブロックで痛みをとることが有効な治療法となります。ただしぎっくり腰のように1回の注射でほとんとの人が痛みが治癒してしまうことは比較的少なく、数回のブロックで段々に痛みが軽くなってゆく経過をたどることが多いです。当院ではアナペインという長時間作用が続く新しい局所麻酔薬を硬膜外ブロックに使用しだしてから硬膜外ブロックの効果がさらに増しました。また私独自のやり方ですが痛む神経へ薬剤を確実に送り込むため、硬膜外針の向きを変えたりブロック後の体位調整でブロックの除痛効果がさらに高まります。腰椎椎間板ヘルニアに対する硬膜外ブロックの有効率は施設により異なり大体50~80%とかなり差があります。当院では70~80%の有効性が得られています。
硬膜外ブロックを定期的に行いながら、その間痛みを強く感じたときは神経痛治療薬のリリカや弱オピオイド系のトラムセット配合錠でしのげる場合が多く、以前に比べ椎間板ヘルニアで入院したり、仕事を休んだりすることはかなり少なくなっています。つまり仕事を続けながら治療ができるのです。