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トピックス一覧 (その他の痛みについては「痛みの相談と治療」をクリック)

メチコバール(メコバラミン) 軽い神経痛なら十分効果あり

2010/04/07 記事

メコバラミン(メチコバール)は末梢神経のしびれ、痛み、麻痺などに使用される薬剤で、たとえば、顔面神経麻痺、坐骨神経痛、大腿神経痛、上肢、下肢のしびれ痛み、帯状疱疹痛 帯状疱疹後神経痛、複合性局所疼痛症候群(これらはいずれも痛みの相談と治療かトピックスで解説しています)などに処方されます。メコバラミンは活性型ビタミンB12のことで、末梢神経は核酸やリン脂質で形成されており、その核酸やリン脂質を増加させて神経を修復する作用があります。 特に傷ついた神経細胞の軸索という神経の信号が伝わる部分の修復を促進する作用により、末梢神経の痛みやしびれや麻痺を改善する効果があります。 ただし、手足のしびれや麻痺を改善するにしても、その原因や神経の傷の程度に効果は影響され、なんでもしびれや麻痺が回復するというものでもありません。手足のしびれや麻痺、顔面神経麻痺、帯状疱疹痛、帯状疱疹後神経痛、複合性局所疼...

神経障害性疼痛治療薬、リリカ(プレガバリン)神経痛第一選択薬 

2010/04/06 記事

 ロキソニンやボルタレン、あるいはイブ、ナロンエースなど通常の鎮痛薬(消炎鎮痛薬)とは作用が全く異なる神経痛専用治療薬でリリカ(プレガバリン)といいます。中枢性および末梢性神経障害により生じた神経痛の治療に効果を発揮します。具体的には帯状疱疹後神経痛(トピックス記述)。糖尿病による末梢神経障害性神経痛。三叉神経痛(トピックス記述)。腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症(トピックス記述)からくる坐骨神経痛、太腿神経痛。変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群などからくる頸椎症性神経根症(頚、肩、肩甲部、腕の激痛、トピックス記述)。重症の肋間神経痛。複合性局所疼痛症候群(CRPS、トピックスに記述)などの痛みです。 いままでこれらの神経痛には一般的には通常の消炎鎮痛薬(ボルタレン、ロキソニン等々)が投与されていましたが、弱い痛みならいざしらず、強い痛みにはほとんど無効でした。 こ...

ふしぎな鎮痛薬 ノイロトロピン 神経痛治療薬

2010/04/05 記事

通常の消炎鎮痛薬(バファリン、ロキソニン、ボルタレンなど、NSAIDsと言います)とは全く異なる作用機序の鎮痛薬ノイロトロピンという薬があります。ウサギの皮膚にワクシニアウイルスを注射して、そこの炎症を起こした部位より摂取した物質を抽出精製したもので、日本で開発されました。消炎鎮痛薬のように胃腸障害や臓器障害を起こすことはまずなく、安心して長期でも使用できる薬です。 ノイロトロピンは急性の痛みには効かず、たとえばぎっくり腰などに使用しても効果はありません。ノイロトロピンは慢性の神経痛など,痛みを伝える神経の感受性が増して痛みをより強く感じやすくなった状態の痛みにその感受性を低下させて効果を発揮します。慢性の神経痛に使用すると、はじめは効いているかどうかわからないが、少しずつ痛みが軽くなってゆく作用があります。患者さんもノイロトロピンを中止したら痛みが強くなり、はじめて効果があったんだ...

【大分市】大分・三叉神経痛 がまんできない顔の激痛

2010/04/04 記事

 藤垣クリニックは大分市でペインクリニック(痛みの治療)を行っています。 顔面の知覚、痛みを感じるのは、脳からでている神経のひとつである三叉神経です。よく顔面神経痛ということばを聞くことがありますが、顔面神経は同じ脳からでている神経ですが、知覚、痛みには関係しておらず、顔面の筋肉を動かす運動神経なので、顔面神経が痛むことはありません。三叉神経は、脳から下方に出て卵円孔という穴をぬけると、三つに分かれる神経で上からⅠ枝(眼じりより上)、Ⅱ枝(眼じりから口角まで、上顎)、Ⅲ枝(口角から下顎まで)に分かれ、それぞれの部位の痛覚、知覚を感じます。歯痛も、上顎の歯痛はⅡ枝、下顎の歯痛はⅢ枝の三叉神経を介した痛みです。 さて、三叉神経痛(正式には特発性三叉神経痛と言います)の痛みは激烈で発作的に短い痛み(電撃痛)が特徴です。原因は頭蓋内の三叉神経が卵円孔を通る時に血管に圧迫されて痛みが生じます。...

【大分市・複合性局所疼痛症候群(CRPS)】大分・神経の傷による難治性神経痛

2010/04/01 記事

複合性局所疼痛症候群(CRPS)は通常の神経痛、たとえば坐骨神経痛や三叉神経痛などとは別の種類の神経痛で、末梢神経の傷や炎症によって、損傷された神経から激しい痛みが長期にわたり生じるものです。CRPS(複合性局所疼痛症候群、Comprex Regional Pain Syndrome)と呼ばれます。 CRPSは次の二つのタイプに分類されています。ひとつは神経を損傷したとは考えられないつまり原因がわからずにある部位に激しい神経痛が生じて痛みが続く場合、これをタイプⅠ(骨折、ギブス固定、手術の後などに起こることが多いので、実際には何らかのかたちでその部位の神経に損傷を及ぼしていると考えられますが、全く原因になるようなことがなくても生じる場合も多い)とされ、一方、医療ミスで採血時や手術時に明らかに神経を傷つけたり、また帯状疱疹のウィルスにより神経に傷がついた場合(帯状疱疹後神経痛、トピックスに詳...

【大分市・慢性腰痛】大分・以外と多い側彎症や骨粗鬆症による慢性腰痛 背部痛

2010/04/01 記事

脊椎椎間関節とは頚椎から腰椎、仙椎まで、上下の脊椎骨を固定し、また脊椎が前後屈や回旋するために必要な関節です。ひとつの脊椎骨に左右2個あります。 その椎間関節が加齢、骨粗鬆症などによって段々と変形して関節のかみ合わせが悪くなり痛みを生じると脊椎間関節症とよび、頸椎、胸椎、腰椎周辺に急性痛、慢性痛を起こします。 頚椎椎間関節症は、首を前後左右に動かすと痛みが増強し、耳介の後ろの盛り上がった骨(乳様突起)くらいから頚部の下方にかけて、損傷した椎間関節の部位を押すと圧痛が感じられます。寝違え(痛みの相談に既述)で関節を捻挫した痛みも頚椎椎間関節症の急性痛に入ります。 胸椎椎間関節症は、胸背部に痛みを生じ、特に、体動、寝返り、せき、深呼吸などで痛みが増強します。また、胸椎には一対ずつ肋骨がついているため、肋骨に沿った肋間神経を刺激して、脇腹やみぞおちまで痛みが走る場合が多いです。 腰椎椎間関...