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トピックス一覧 (その他の痛みについては「痛みの相談と治療」をクリック)

【大分市・胸郭出口症候群】大分・胸郭出口症候群 原因と治療

2010/02/28 記事

大分市で胸郭出口症候群の痛みとしびれのペインクリニック治療を行っています。胸郭出口症候群は以前は頚椎下部において、頚神経(脊髄から肩や上腕にでる神経の枝、左右8本ずつあります)や血管が肋骨などに圧迫されて症状(首、肩、上肢の痛み、しびれ、だるさ)が出るものと考えられていました。しかし、現在は、この圧迫よりも頚神経や腕神経叢(頚神経がからまりあって上腕へ分布する)が引っ張られて症状が出るとされています。特に日本においては神経に対する張力(牽引)が腕神経叢に炎症を起こして、上記したような症状を呈するタイプがほとんどです。 胸郭出口症候群は女性、若い人に多く、体型的にはなで肩、背中を丸める姿勢の女性に多いです。逆に男性は首、肩の筋肉が発達した体型の方が多いようです(男性は筋肉が増強することにより腕神経叢の圧迫症状が強まるからです)。 治療は保存的には、生活する上で症状を悪化させるような動き...

【大分市・腰痛と膝痛】大分・腰痛、坐骨神経痛が続くと、膝関節痛が痛くなる?

2010/02/28 記事

 腰痛や坐骨神経痛の痛みが続いていると、膝の炎症を起こして膝痛も生じることはよく見られます。それは特に膝関節の軟骨が薄くなり、変形性膝関節症を潜在的に持っており痛みが出ないだけの方に起こりやすいです。 腰痛や坐骨神経痛、大腿神経痛などの下肢の痛みがあると、どうしても痛い所をかばった不自然でアンバランスな歩き方、動作を無意識にしてしまいます。 中年以降(特に女性に多い)は膝関節の軟骨が徐々にすり減り、膝骨も変形して、膝の痛みの症状がなくとも、変形性膝関節症およびその予備軍の状態の方が非常に多くなってきます。そのような方は少しの膝への負担が増加しただけで容易に膝関節の炎症を起こし、痛みを生じる状態になります。 そういう状態の方に腰痛や坐骨神経痛、大腿神経痛などの腰から下肢の痛みがあると、前述したようにどうしても痛みをかばう不自然な歩きや姿勢をしてしまい、それが膝に過剰な負担を生じ、膝関節...

【大分市】ペインクリニック治療とは 藤垣クリニック

2010/02/27 更新情報

大分県大分市羽田でペインクリニック(痛みの専門外来)を行っています。 ペインクリニック(痛みの治療)の対象となる痛みは、頭痛、片頭痛、顔面痛や首、肩甲骨、肩の痛み、こり(頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症、むち打ち症、筋・筋膜性疼痛症候群等が原因)。他に腕の痛みやしびれ、五十肩、背中の痛み。さらに腰痛(ぎっくり腰、変形性腰椎症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、骨粗鬆症等が原因)、坐骨神経痛(腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア等が原因)、足の痛み、膝の痛み。さらに、線維筋痛症、三叉神経痛、帯状疱疹痛などです。 それらの痛みの患者さんがリハビリ、鎮痛薬、マッサージ治療、はり治療などの治療を受けることも多いと思いますが、激痛や慢性痛の場合、その治療も効果がない場合が少なくありません。 ペインクリニックとは、主な治療法である①神経ブロック治療(硬膜外ブロック、星状神経節ブロック、トリガーポイ...

【大分市 顔面神経】大分・顔面神経麻痺(ベル麻痺)  

2010/02/25 記事

 顔面神経は脳から出ている8つの脳神経のひとつで顔面の筋肉の動きを支配する運動神経で、知覚(痛み)には関係していません。顔面の知覚(痛みや触覚)は三叉神経が担当しています。従ってよく言われる顔面神経痛すなわち顔面神経を介して顔面が痛むということはありません。 顔面神経麻痺は、脳腫瘍などから生じる中枢性とベル麻痺、ハント症候群と呼ばれる末梢性に分けられます。ベル麻痺(多くはこれです)とハント症候群はいずれも顔面神経へのウィルスの感染で起こり、ベル麻痺が単純ヘルペスウィルス、ハント症候群が帯状疱疹ウィルスによっておこされるウィルス性神経炎です。 ベル麻痺は顔面片側の顔面神経が侵されて顔面の筋肉の麻痺を生じます。症状しては、顔面が非対称に見える、目を完全に閉じれない、口笛をふくと片方から空気が漏れて吹けない、水をのむと片方の口角から水がこぼれるなどです。朝起きたら、このような症状が出現して...

癌以外の慢性痛への塩酸モルヒネの使用

2010/02/24 記事

癌からくる痛みではない慢性の耐え難い強い痛みがあり、通常の消炎鎮痛薬では効果がほとんどない患者さんは結構おられます。原因として多いのは、帯状疱疹後神経痛(トピックス既述)、神経の傷でおこる複合性局所疼痛症候群(トピックス既述)、線維筋痛症(トピックス既述)、それに頚部や腰部の慢性の根性神経痛などが挙げられます。 それらの痛みに麻薬性鎮痛薬が使われることはアメリカでは以前より一般的に行われてきました。しかし日本では麻薬イコール麻薬中毒、また使用されるのは末期癌患者の痛みのみと考えられてきました。ところが最近日本でも医師の考え方が変化し、麻薬性の鎮痛薬を良性疾患の痛みにも少しずつ使用されるようになってきています。さらに以前は麻薬性の鎮痛薬は神経障害による痛みには効かないと考えられてきましたが、上記したような神経障害性の痛みにも十分効果があることがわかってきました。  保険適応では癌の痛み...

【大分市 顎が痛い】大分 顎関節症・痛みは顎関節周囲の筋肉痛

2010/02/23 記事

顎関節症は顎関節と顎関節を動かす周辺の筋肉(頭部筋群)から、顎関節痛、顎関節運動障害、顎関節雑音(クリック音)を起こす非炎症性の慢性の疾患です。 その原因は顎関節の関節に異常がある場合と、明らかな異常が見られない場合があります。 比較的若い人に多く、女性が男性の2倍以上の頻度で起こります。また、顎関節の咬合異常が発症の大きな要素となり、ストレス、外傷、患者の精神的な状態も発症に影響します。 痛みは会話や咀嚼時に増強しますが、それ以外の場合にも持続することが多いです。痛みは始めは顎関節部だけであったものが、頬部、側頭部、後頭部、側頚部などに範囲が広がることが多く(頭痛や顔面痛に感じます)、これは痛みが顎関節周辺の筋肉のこりと痛みへと段々拡大したからで、顎関節症が筋・筋膜性疼痛症候群(MPSといいます、トピックスで既述)のひとつの症状に加えられている理由です。さらに慢性化が進むと、全身に...

星状神経節光線治療

2010/02/19 記事

 ペインクリニックにおいて、最も多く行われる神経ブロック注射のひとつに星状神経節ブロックがあります。一方、理学療法に使われる低出力レーザー(メディレーザー)や直線偏光近赤外線(スーパーライザー)などを、星状神経節に数分間照射すると、その刺激により星状神経節ブロック(Stellate Ganglion Block SGB、トピックス既述)と似たような作用、すなわち頚部交感神経の抑制作用やそれによる頭部、顔面、頚部、上肢の血流増加作用が現れることはかなり以前から知られていました。ただし、これは決して星状神経節ブロックではなくあくまで理学療法です。当然作用もSGBより弱く、またSGBの効果の証明とも言うべき縮瞳、眼瞼下垂などのホルネル徴候もほとんどでません。  しかし、抗凝固薬を服用していてSGBが行えない方、注射が苦手な方(特にSGBは苦手と思われる方が比較的多いブロック注射です)、SG...

突発性難聴・大分市・ 星状神経節ブロック有効

2010/02/11 記事

 何の前触れもなくあるいは風邪のような症状の後、突然難聴となり、同時に耳閉感、めまいなどを伴う疾患です。治療は通常耳鼻咽喉科で行います。ステロイドホルモン、メコバラミンなどの内服が主とした治療法ですが、比較的速やかに快方に向かう場合となかなか治療効果があらわれない場合、最悪の場合一生難聴のままなど予後は大きく別れます。日本ペインクリニック学会では、できるだけ早期に星状神経節ブロックをこれらの治療に併用して、内耳の循環を改善して治療することを推奨しています。私もこの疾患の治療経験がかなりありますが、星状神経節ブロックを行って、治療効果が速やかに現れる患者さんとなかなか現れにくい患者さんに別れます。しかし患者さんは一刻も早い快方を望んでいますので、星状神経節ブロック治療は試みるに値する有力な治療法だといえます。なお星状神経節ブロックとは何かについてはこのサイトのトピックスで詳しく記してい...

脳脊髄液減少症 低髄液圧症候群

2010/02/10 記事

交通事故のむち打ち症やスポーツ中の頚部捻挫、頚部打撲時に、発症することで話題になっている疾患です。  脳や脊髄はくも膜、硬膜という重なった膜で覆われ、その中に脳脊髄液が一定の量、一定の圧を保ちながら満たされています。そのクモ膜、硬膜が上記したような首、背中、腰への衝撃により破れ、それが修復されずに破損したままの状態が持続し、それによって脳脊髄液が持続的に漏出して脳脊髄液の減少や圧の低下が起こり、それによりさまざまな症状が出て、患者さんを苦しめるのを脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)と呼んでいます。  むち打ち症や背部への外傷により一時的のそこでの髄液圧が上昇して、ちょうど津波のように下へ波動が伝わり、腰部の硬膜は比較的薄いため、腰部でクモ膜、硬膜が破損してそこから髄液の持続的な漏出(髄液漏といいます)が起こることが多いとされています。また、外傷の既往がなく原因が不明なものも多く存在しま...

有効な鎮痛薬を見つけるドラッグチャレンジテスト

2010/02/04 記事

消炎鎮痛薬が効かない痛みとしては複合性局所疼痛症候群(CRPS、トピックスで既述)がまず挙げられます。神経の傷によって痛みがでる場合です。神経因性疼痛とも呼ばれます。具体的には、骨折が治っても痛みが続く、手術の後いつまでも痛みが続く(手術後疼痛症候群)、事故などで腕、足などを切断したあとが痛む(幻肢痛)、神経を針などで傷つけて痛む、帯状疱疹後神経痛(トピックス既述、ヘルペスウィルスが神経を傷つける)、などです。 その他、CRPSと似た神経因性疼痛として、脳内出血や脳梗塞が視床と言う脳の部分まで及んだ場合に起きやすい、視床痛という難治な痛みもあります。  もうひとつ、消炎鎮痛薬が効かない痛みとして、心因性疼痛があります。これはちょっとした原因からの局所の痛みが、痛みの原因が治癒したにもかかわらず、痛みだけ慢性化する場合のことですが、この痛みは以外に多く、脳を含めた心因性の原因が影響して...